三瀬そば街道の紹介

◇三瀬そば◇

ご存知、三瀬を代表する行列ができる店。今では広く認知されるようになった三瀬そば街道も、この店の存在なくしては語れない。1990年、三瀬村初の蕎麦専門店として創業。当時福岡市と佐賀市を直接結ぶ国道263号線は仕事で利用する車の往来が多かったが、飲食店はほんのわずかしかなかった。40歳の時に蕎麦職人の道に進んだオーナーさんは働く人がお腹いっぱいになるメニューを出せば、家族が食べていくくらいはなんとかなるだろうと、奥さんの地元でもあるこの地を選んだという。福岡市内の有名店で修行したオーナーが提供する蕎麦は、風味が上品でのど越しがよく、洗練された味わい。地元では硬すぎて食われんといった厳しい声もあったが、評判は口コミで広がり、開店3年目を迎えたころには客足が絶えない繁盛店となっていた。そして28年目を迎える今も人気は衰えることなく、週末ともなると待ってでも食べたい客が県内外から押し寄せている。この辺りに蕎麦の専門店がなかったこと。街中でだしても恥ずかしくない都会的な味にこだわって提供し続けたこと。それが良かったのかなと思いますと言います。蕎麦は長野県の信頼できる製粉屋から常に一番いい状態のものが届き、蕎麦つゆにはメジカ、サバ、ウルメの節とと利尻の特級昆布を使う。いいものを使わないといい味にはならないと、こだわる素材の持ち味を生かすのは、地下84mから汲み上げる三瀬の水だ。気温や湿度、自分の体調などでも味が変わってしまう繊細な蕎麦は、いかに品質を変えずに毎日同じものを提供できるかが大事。難しいですが、お客様が来て下さる以上はこれをやり続けることが私の仕事なんです。オーナーが店に入るのは毎朝6時。準備を怠ることはない。三瀬そば(2段)は税込み520円とリーズナブル、ご飯ものやサイドメニューも豊富でボリュームもたっぷり。リピーターが多いのも頷ける。

佐賀県佐賀市三瀬村三瀬2858-2  電話0952-56-2400

営業10:30~17:00 土日祝日~19:00  定休日:月曜日

60席 駐車場50台

◇松玄◇

希少なブランド蕎麦を石臼で挽くこだわりの十割蕎麦

いろんな産地の蕎麦を食べてみて、最終的に香りと味わいの強い常陸産を使う事に決めましたとい蕎麦は、茨城県が誇るブランド常陸秋そば。ほとんど東京で消費されるため、九州ではなかなか味わえない貴重種だ。これ玄蕎麦で一年分貯蔵し、鮮度を保つために温度を徹底的に管理。毎日使う分のみ店内の石臼で挽いている。手打ちの蕎麦は、現蕎麦1・丸抜き(皮をむいたもの)9割の10割蕎麦。水は地下103mから汲み上げる天然水。美味しい蕎麦の奥義をとことん突き詰めた蕎麦は、香りと弾力、甘みのバランスの調和し、蕎麦本来の味が存分に堪能できる。メニューは「せいろ」や「かけ」などの定番が8種ほど。加えて、春は「荀天とそば」「花山葵そば」、夏は「茗荷そば」「野菜天おろしそば」秋は「秋茄子の揚げびたしそば」、冬は「鴨南蛮」「あんかけ」といった季節限定の蕎麦も提供。ほか、ご飯ものや天ぷら、セットメニューもある。ちなみに濃厚な蕎麦湯がお好きな方にも、この店はおすすめである。

佐賀市三瀬村三瀬2638-7  電話0952-56-2117

営業時間11:30~15:00(蕎麦がなくなり次第終了) 定休日:木曜日

座席:20席 駐車場:12台

◇西国御領 風羅坊◇

風情豊かな店構えと香り高い十割蕎麦で不動の人気を誇る名店

山間に生い茂る樹木のなかに佇む古民家風の一軒家。茶室のにじり口を思わせる背の低い戸をくぐると、田舎を上品に演出した居心地の良い空間が広がっている。ここは「わざわざ遠出しても食べに行きたい蕎麦屋」の草分け的存在であり、三瀬そば街道を有名にした立役者の一軒。創業は1998年。休日ともなると行列ができる人気は、20周年を迎えた今も健在である。自慢の蕎麦は、繊細な香りが存分に堪能できる十割蕎麦。九州産の3種類の醤油をブレンドしたつゆは少し辛めで、薬味のワサビ、ネギと食せば、さらに風味が際立つ。蕎麦は産地やその年ごとの天候など、さまざまな条件によって味が変わります。私たちは常にいい蕎麦を探し、実際に店で打って味見をして、自分たちが納得できたものを提供しています。そう語るのは店長の福井さん。現在使用している蕎麦は滋賀県産。産地としては無名に等しいが、洗練された風味とミルキーな味わいが特徴とか。蕎麦を注文すれば、オリジナルの手作り豆腐と柚子風味のモロキュウが付き、こちらも絶品。また蕎麦屋の天丼やふわとろ食感のそばがきのファンも多い

佐賀県佐賀市富士町合瀬1051-1  電話0952-57-2841

営業時間11:00~15:30 土日祝日11:00~17:30  不定休

座席30席  駐車場25台

◇無声庵◇

清らかな水と静寂の森、風情ある空間でいただく三瀬そば

連日行列ができる人気店の三瀬そばが、客からのいついっても入れんとの声に応えるべく、2002年にオープンした姉妹店。誰もが入りやすい国道沿いの三瀬そばとは一転、こちらは森のなかの奥まった場所にあり、隠れ家のような雰囲気。杉とヒノキに覆われた建物は古民家風で、和の風情と静寂を楽しみながらゆったりと時間が過ごせる空間づくりがなされている。店主の吉田さん曰く、水がきれいなことで知られる三瀬ですが、この辺りは特に水質が良い地域なんです。とのことで約40m掘ったという井戸の水は味そのものがとても美味しいのも自慢なのだそう。おすすめは、手づくり豆腐となすの田楽に加え、豆腐で練ったやわらかな白玉のデザートも付く床並そば。床並そばとは水の良いこの地の字名で、店の看板メニューとなっている。ほか、ぶっかけそばと純和鶏の治部煮鍋1050円といった本店にはない珍しいメニューも。もちろん、三瀬そば名物板そばはこちらでも味わえる。

佐賀県佐賀市三瀬村杠2234-80  電話0952-56-2023

営業時間11:00~16:00  定休日:月曜日  座席30席  駐車場12台

◇木漏れ陽◇

オンリーワンの貴重種「北山そば」を守り抜く蕎麦農家の真骨頂

そば街道を自認する三瀬エリアにあって、唯一自前のそば畑を所有するのがこの店だ。そのため屋号の下には友田農園の名がみえる。友田家は代々蕎麦の原種を守ってきたという。北山そばと呼ばれるその原種は世界唯一のもの。色、風味、甘みの三拍子がそろった極上の蕎麦である。おおむね毎年12月1日から新蕎麦を収穫し、客に提供する。友田農園では蕎麦の実をあえて未熟な部分が残るまま青刈りし、天日干しするのだという。店内の目につくところに蕎麦の芽を置いているのも、先祖伝来の蕎麦を後世に引き継いでいく気持ちの表れ。じっくり味わいたい。

佐賀県佐賀市富士町上合瀬453-1  電話0952-57-2873

営業時間11:00~17:00 定休日:水曜 座席30  駐車場10台

◇手打ちそば 多め勢曲渕店◇

曲渕湧水で作る老舗名店の江戸前そば その喉ごしを堪能しよう

多め勢と言えば、蕎麦好きなら誰もが知っている室見の老舗名店。その多め勢が地域の村興しを一任され曲渕うどんを開いたのが2009年のことだった。以来、九州では珍しいつけ汁うどん等を中心に提供しているが、やはり蕎麦ファンからは蕎麦を所望する声も多かった。そこで蕎麦も看板に出すように。おすすめは花巻おろし。揚げ玉と三つ葉を蕎麦に載せ、さらにたっぷりのもみ海苔、おろし大根を載せたもの。極細の繊細な蕎麦はこしがしっかりとし、江戸前蕎麦「多め勢」ならではのツルツルの喉ごし感も抜群だ。やはり名店だ。因みにおにぎりも店長のおすすめだ。水の良さも分かるからという。

福岡県福岡市早良区大字曲渕652-15 電話092-872-9190

営業時間11:00~15:00 定休日:水曜 座席40 P25台

◇手打ち蕎麦 蕎波人◇

わさびが山盛り!?いえいえ、アボガド!女性客に人気の一品を

蕎麦好きな先代が脱サラして始めた店。東京のそば店などで修行し、創業以来手打ちの二八蕎麦にこだわり続ける。使用する水は曲渕の地下水であり、水の美味しさを蕎麦に生かす。蕎麦粉は北海道や熊本など、時期によって産地を変えて使う。蕎麦つゆは東京のヒゲタ醤油と地元早良のヤマタカ醤油をブレンドして作る。そんな店のメニューの中で、少々変わり種のアボカド蕎麦が女性客に人気だという。ミスマッチのようでありながら、練ったアボカドの果肉がそばつゆと違和感なく調和し、つゆをまろやかにする。蕎麦に絡みながらすると喉奥へとかき消えていく。なかなか心憎い一品なのだ。

福岡市早良区飯場48  電話092-872-8486  

営業時間11:30~17:00  定休日:木曜日

座席34席  P8台

◇瓦そば 田舎◇

パリッと香ばしい麺がクセになる。古湯温泉の人気蕎麦

瓦そばの発祥の地とされる山口県下関市の温泉地で修行を積んだ店主が、故郷の古湯で開業。提供するのは瓦そばと御飯とおにぎりのみ。昼時ともなると地元の常連客や観光客で混雑する人気店だ。熱した瓦の上に、炒めた茶そばと錦糸卵、海苔、ネギ、牛肉、薬味のモミジおろし、レモンが盛り付けられた瓦そばは、温かいめんつゆにつけていただく。茶そばはパリッと香ばしく、それぞれの具と食べたり、具を全部混ぜて一緒にたべたりと、いろんな味わいが楽しめるのが特徴。見た目は結構なボリュームだが、気が付いたらペロリと平らげてしまっている、飽きのこない美味しいさが魅力だ。泊まれる図書館暁の宿泊夕食としても予約を受け付けている。

佐賀県佐賀市富士町古湯650  電話0952-58-2240

営業時間11:00~14:00 土日11:00~18:00 定休日:火曜日

座席36  P10台

◇手打ち蕎麦 季節料理の店 さがいち◇

女性蕎麦職人が手がけるオーガニック&ヘルシー料理をご堪能あれ

店主は健康を支える基本は食であるという考えのもと、看護師からペンション経営を経て蕎麦職人へと転身した経歴の持ち主。全国的にも珍しい女性蕎麦職人であるとともに、店で提供する料理には自家菜園で育てたオーガニック野菜を使うなど、かなりのこだわりの人だ。蕎麦は北海道産で殻付きのまま1年分を購入。1日に使う分を店内で製粉するため、挽きたてならではの香り豊かな蕎麦が味わえる。メニューはざる蕎麦やとろろ蕎麦など5種類があり、すべてに旬のオーガニック野菜をたっぷり使った小鉢が3品も付く。基本的に予約制なので、電話してから尋ねよう。

佐賀県佐賀市富士町松瀬2618-31  電話0952-51-0952

営業時間11:30~19:00  定休日:木曜  座席27  P10台

◇ひのき屋うどん◇

自家製麺の蕎麦・うどん&山盛り野菜天ぷらで満腹度マックス

この地に店を構えて32年。2代目の店主は変わらないことを信条とし、先代から受け継いだ親しみやすい味を大切に守り続けている。店名にはうどんとあるが、蕎麦も提供。どちらも自家製麺で、打ち立てがリーズナブルに食べられるのがこも店の魅力。注目は、定食やセットメニューに付けられる山盛りのやさいの天ぷら(単品メニューあり)。なんと、主に地元産を使う野菜の種類は7~8割もありボリューム満点。食べて頂くからには、お腹いっぱいになって帰って欲しいとの店主の思いが込められている。もちろん、軽く食べたいという人向けのお得なメニューもあるので食の細い方はそちらをどうぞ。

佐賀県佐賀市三瀬町三瀬1701-16  電話0952-56-2234

営業時間11:30~17:00  定休日:不定休

座席50  P20台

◇湛然の里 そば庵 はなの蔵◇

1日限定20食 里山の長閑な風景とともに味わう10割蕎麦◇

大和町松瀬は、湛然の里は、湛然和尚の存在を通じて里山の魅力を伝えるコミュニティーであり、その活動の一環として蕎麦を提供しているのがこちらの店。ほっとできる時間を過ごしてほしいと人生の楽園に出て来そうな2人が用意するのは、自分たちの足で探したという福井県や茨城件産などの蕎麦で打つ十割蕎麦。かつて法務局として使われていた築90年ほどの家屋で、挽きたて、打ち立て、湯がきたてが味わえる。一日限定20食なので、事前に予約したほうが確実だ。

佐賀県佐賀市大和町松瀬3013-4  電話0952-63-0222

営業時間11;00~17:00 定休日:火曜日、水曜日、木曜日

座席16 P50台

◇精進料理 むくの木◇

四季折々の風情と日本の伝統文化を味わう蕎麦と精進料理の店

季節の移ろいを愛で、先人たちが遺した伝統文化を慈しむ、約2500坪の庭に囲まれた日本家屋で提供しているのは、日本人が昔から大切にしてきた風情を楽しむ時間。ここでは、街中にはない非日常を味わってほしいと店主。床の間には時季に合わせた掛け軸や花、工芸品を飾り、客人をもてなすのがこの店の流儀だ。通常用意されている料理は、蕎麦に旬の山菜や朝採り野菜の天ぷらが付く天ぷら蕎麦セット。前日までに予約すればそば会席や精進料理が味わえる。希望者には掛け軸の見方や香道の基礎知識などを教えてくれるので、興味ある方は店の人に尋ねてみよう。

佐賀県佐賀市三瀬村三瀬402-3  電話0952-56-2368

営業時間11:00~18:00 定休日:不定休 席は問合せ  P5台

◇大八そば◇

喉ごし抜群 自慢の二八蕎麦はボリュームも満点

北海道産の蕎麦粉を使った喉ごしのいい二八蕎麦が自慢。店主いわく若い方も多いので、足りないといけないからとボリュームもたっぷり。名物は3~5人前もある特製木盛そば3000円。家族連れやグループでシェアして食べるメニューだが、1人で平らげる強者もいるのだそう。ここの蕎麦はのびにくいのが特徴で、食べるのに少々時間がかあkっても最後までこしのある蕎麦が楽しめるのも大きな魅力だ。また、こちらではうどんも提供しており、讃岐風のコシある麺は硬すぎず食べやすいと人気。塩、コショウ、ニンニクのみで味付けしたから揚げにも多くのファンをもつ。

佐賀県佐賀市三瀬村三瀬2862-1  電話0952-56-2690

営業時間10:30~18:00 定休日:水曜日、木曜日

座席55席  駐車場15台

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